ツールを選ぶときの3つの基準

2025.10.16

はじめに

私たちは、業務効率化を進める中でいくつかのSaaS(Software as a Service)を基盤として採用しています。
具体的には、board、Airtable、Toggl Trackといったツールです。

正直にお話しすると、これらのツールを選んだ当初は、「緻密な戦略」があったわけではありません。代表の酒井が以前から知っていた、または「これが良さそうだ」という直感で導入し、使い始めた側面も大きかったのです。

しかし、結果的にこれらのツールは弊社の基盤として非常にうまく機能しています。なぜ、これらのツールがフィットしたのか。後から振り返ることで見えてきた、データ連携を前提とするツール選びの「3つの共通基準」をご紹介します。

1. 業務の目的をシンプルに実現できるか

私たちが選んだツールは、それぞれ機能がシンプルで目的が明確です。

  • Toggl Track
    • コストと使いやすさを重視し、Chromeの拡張機能にも対応しています。
      Client、Projectというシンプルなカテゴリ構成で、数字の丸めなど基本的な機能が揃っていたことが導入の決め手でした。
  • board
    • こちらは、主に請求書発行と売上管理に特化しており、その目的をブレずに実現しています。

機能が多すぎると、そのツール自体が複雑になり、他のサービスとの連携を妨げます。
必要な機能に絞られているからこそ、データ連携が容易になる、というメリットがあります。

2. データ連携を担保するAPIの充実度

私たちが海外製のSaaSを多く利用しているのは、APIの充実度にあります。

一般的に、海外SaaSは開発当初からAPIの公開に積極的で、サードパーティーが連携しやすいようドキュメントが非常に充実しています。私たちはこのAPIの充実度こそが、将来的なデータ連携やカスタマイズの自由度を保証する要素だと考えています。

  • Airtable
    • 当初はデータベースサービスとして推薦を受けましたが、調べを進めるとAutomation(自動化)やInterface(UI)といった高機能があり、特にAPIが非常に充実していることがわかりました。Interfaceは、別途UIを開発せずに済むという大きな利点がありました。

また、日本国内のSaaSと比較して、海外SaaSの利用が多いという背景もあり、自然とAPI連携がしやすいツールが集まりました。

3. セキュリティと定性情報の管理体制

データ基盤となるツール選定では、セキュリティとデータ管理の統一も重要な要素です。

  • Google関連
    • 弊社はGoogle Workspaceを標準で利用しているため、セキュリティの観点からも他のサービスに定性情報をバラけさせないよう、GoogleドライブなどのGoogle関連サービスを使い倒す方針をとっています。
  • 例外(Slack)
    • ただし、内部での使い慣れやすさや、クライアントが広く利用しているという理由から、コミュニケーションツールとしてはGoogle ChatではなくSlackを採用しています。

私たちがこの経験から得た知見

これらのツールは、結果的にデータ連携において非常に優れた基盤となりました。

今後は、この経験から学んだ「目的のシンプルさ」「APIの充実度」「セキュリティ/データ統一性」という3つの基準を、新たなツール選定やお客様へのご提案の際に、より明確な判断軸として活用していきます。

私たちの事例が、ツールの導入を検討されている方の一助となれば幸いです。

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